まちの未来を考え、想い、感じる。
公共空間の可能性をひらく、川崎発のシティフェス
公共空間の可能性をひらく、川崎発のシティフェス

OVERVIEW
- 車道や公園などの公共空間を活用して川崎の魅力を発信する市民参加型フェスティバルを開催
- 音楽・スポーツ・アート・食など多彩な文化が一堂に集い、来場者は2年で11万人へと拡大
- 市民や地域団体、アーティストなどと連携し、公共空間の新たな可能性を提示しながら、将来のまちづくりへ布石
公共空間の可能性を押し広げる
川崎市市制100周年を契機にスタートした「みんなの川崎祭」は、駅前の6車線を通行止めにして大胆に使いこなす、公共空間活用型の大型フェスティバルです。道路・公園といった都市のインフラを“ただの通過点”から“人が集い、交わる場所”へと変容させ、2年間で約18万人の来場者を記録。弊社は初回から全体の企画・運営を担い、ウォーカブルなまちづくりの実践として、行政や市民と共に「まちの使い方」を編み直す取り組みを重ねてきました。
多様なカルチャーで、シビックプライドを醸成する
アーバンスポーツや市民参加型の大合奏・大合唱、映画上映、プロレス、古着ファッションショーまで、多彩なカルチャーが通りに展開。路上という日常の舞台に非日常が混ざることで、偶発的な出会いや感動が生まれました。プロと市民が混ざり合うこの祭りの形は、川崎という都市の多様性を体現するとともに、一人ひとりの“関わりしろ”を広げる構造になっており、シビックプライドの醸成に繋がっています。
知って関わって好きになる。地域と人をつなぐ装置
地元で活躍するスポーツチーム、飲食店、アーティストといった地域資源を余すところなく活用し、市民参加型ワークショップやアップサイクル、景観を活かしたアートなどを多数展開。「知って、関わって、好きになる」という循環を意識し、来場者が能動的に地域と接点を持つよう設計しています。市民自らが担い手となる体験を通して、「まちへの帰属意識」が少しずつ育まれていく構成です。
特別市に向かう未来へつながる、壮大な社会実験
本イベントは、単なる賑わい創出の場ではありません。川崎市役所や警察、関係機関の全面的な協力を得ながら、まちの公共空間を活用した“まちづくりの社会実験”として位置づけています。会場設計には、脱炭素の観点から廃材什器の使用や緑演出などを積極的に導入。都市空間を持続的に活かすための試みとして、景観・機能・環境配慮を融合させた新たな実践モデルを提示しています。
未来の100年へ向けて──持続する都市の文化装置
「みんなの川崎祭」は、あくまで“はじまり”です。年に一度のイベントとして終わらせるのではなく、これを起点に、都市空間が持つ潜在力を引き出し、持続可能なまちの営みへと昇華させていくことが目標です。川崎という都市が抱える社会課題や多様性をポジティブに受けとめ、インクルーシブな社会像を描くきっかけに。人とまち、そして制度や風景までを巻き込みながら、次の100年へとつながる土壌を耕していきます。